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◆ルータの起動プロセスとコンフィグレーションレジスタ
ルータの通常の起動プロセス
Ciscoルータの起動の仕組みを理解しておけば、ルータの起動障害時に役に立ちます。滅多には、起こりませんが、IOSが壊れてしまうこともあります。
IOSを復旧する時やパスワードをリカバリーする時に、復旧するには、起動プロセスをどこで変更すればいいのかが理解できまし、ルータのトラブル時にどこで問題が発生しているのか、原因を追究するのに役立ちます。
ルータを設定しているとついつい誤ってIOSを消してしまうケースもあります。
それでは、下の図を見ながらルータの通常の起動プロセスを確認して行きましょう!
ルータの電源を入れると、通常はルータのコンフィグレーションレジスタの値を0x2102で運用していると思われるので、以下のプロセスで起動することになります。
@POST
↓
ABootstrap
↓
Bコンフィグレーションレジスタの値の読み込み
↓
CIOSの読み込み
↓
Drunning-configの読み込み
起動プロセスの説明
それでは、各プロセスで何が、行われるのか、もう少し具体的に紹介してゆきます。
@POST
ルータの電源を入れるとPOSTが実行され、ハードウェアのチェックが行われます。異常がある場合は、ここで動作が中断されます。
ABootstrap
BootstrapがROMからRAMに呼び出されて実行されます。Bootstrapは、IOSの検索や読み込みに必要なプログラムです。
Bコンフィグレーションレジスタの値の読み込み
コンフィグレーションレジスタの値を読み込み、ブートフィールドからIOSの読み込み先を判断する。
CIOSの読み込み
通常、ルータのコンフィグレーションレジスタには、0x2102が設定されているので、FlashからIOSを読み込み、RAMに展開する。
Drunning-configの読み込み
IOSが起動すると、NVRAMに保存されている「startup-config」をRAMに展開します。展開して内容は、「running-config」に反映されます。「startup-config」がない場合は、Setupモードに移行します。
また、ルータの起動には、コンフィグレーションレジスタの値が、大きく関わってきます。
コンフィグレーションレジスタ
コンフィグレーションレジスタは、NVRAMに保存されるルータの起動に関わる大事な値です。値は、16進数で表現し、値の先頭に「0x」を付けます。
通常、この値は、0x2102を使用します。パスワードリカバリーを行う際には、「0x2142」に変更してリカバリーを行います。
ルータに通常設定する「0x2102」を2進数に直すと、下の図のようになります。
●ビット番号とブロック
16進数
2
1
0
2
2進数
0
0
1
0
0
0
0
1
0
0
0
0
0
0
1
0
ビット番号
15
14
13
12
11
10
9
8
7
6
5
4
3
2
1
0
ブロック
第1ブロック
第2ブロック
第3ブロック
第4ブロック
13ビット目: 1 ・・・ ネットワークブートに失敗したら、ROMのMini OSで起動する。
8ビット目: 1 ・・・ ルータの稼働中にBreakキーが使用できないようにする。
1ビット目: 1 ・・・ Flash内のIOSで起動する。
になっています。
第4ブロックのことを、ブートフィールドと呼んでいます。ルータのIOSの読み込みに関する重要な部分です。
●ビット番号と役目
ビット番号
役目
15
診断メッセージを表示する。NVRAMに保存している情報を使用しない。
14
指定したIPサブネットにブロードキャストを送信する。
13
ネットワークブートに失敗したら、ROMのMini OSで起動する。
12
コンソール接続の際のスピードに使用。
11
コンソール接続の際のスピードに使用。
10
0.0.0.0を使ってブロードキャストを送信する。
9
未使用
8
ルータの稼働中にBreakキーが使用できないようにする。
7
OEM用。Cisco Systems社のバナーを表示しない。
6
NVRAMに保存している情報を使用しない。
5
コンソール接続の際のスピードに使用。
4
未使用
3〜0
ブートフィールド。
●ブートフィールドの動作
値
動作
2〜F
Flash内のIOSをロードして起動する。
1
ROM内のMini OSを使用して起動する。ただし、Mini OSを持っていない機種では、Flash内にある最初のIOSイメージで起動する。
0
ROMモニタで起動する。
コンフィグレーションレジスタの値は、ルータの起動や制御に関して重要な意味を持つ値です。値を変更する際には、十分確認をした上で、変更するようにして下さい。
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